情報科 小原研究室
 

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東京都立国立高等学校
情報科教員 小原 格
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(Since 2010.4)

カリキュラム

 本校では、1学年に「情報の科学」を2単位設置しています。
 これは、早い時期にPCの利用方法を学ぶとともに、他教科やLHRなどでの利用を意識し、さらには、勉強の進め方や自学自習の力を養い、コミュニケーション能力や分析能力、問題解決能力などを身に着けることを目的としているからです。
 さらには、関係方面進学者向けに、3年次に選択教科で「情報の科学」を設置し、1学年時の内容を精選するとともに、情報受験に対応した発展的な内容を行う予定です。


 

授業について

 本校では、「情報の科学」2単位の授業を、1時間ずつ違う曜日に行っています。
 これは、曜日による授業数の差を吸収するとともに、授業の間隔をあまり大きくしないことにより、より効果的な知識の定着、という狙いもあります。また、その日のポイントが明確になるため、授業自体がメリハリのあるものになっています。
 ただでさえ短い45分間であるので、1秒でも無駄にしないため、生徒は、休み時間中に教室移動し、PCを立ち上げ、まずグループウェアのチェックをするように指導しています。毎回意識的にグループウェアなどを使うことにより、情報化社会に少しでも慣れてもらうことを意図しています。
授業はもちろんチャイムと同時に始まり、時間いっぱいまで生徒はしっかりと集中し授業に取り組んでいます。
 

授業の「切り口」

 本校では、「情報発信」を切り口に授業を構成しています。 具体的には、
  • 「情報発信」では「伝える内容」を明確にする必要がある
  • その「内容」を「上手に」集める方法を知ることが必要である
  • その「内容」が正確かどうかを判断する力が必要である
  • 収集した内容を「わかりやすく」まとめる必要がある
  • 相手への「効果的な伝え方」を学ぶ必要がある
  • そのためには、マナー等も含め、相手の立場に立って物事を考える必要がある

 という形で、ストーリー性を重視しながら「ポリシーのある授業」を心がけています。

 

授業の形態

 本校情報科の授業では、「コンピュータ操作の習熟」よりも、「情報活用能力」「相手の立場に立って考える能力」「問題解決能力」「自ら考え、自ら学ぼうとする能力」「論理的思考力」を向上させることに主眼を置いています。
さらに、PCを「道具」として活用できるように、初心者でも、知らない間にその操作能力を身につけることができるように、十分な配慮を心がけています。
よって、授業では、

  • ID・パスワードを生徒一人ひとりに与え、厳重に管理させるとともに、情報化社会でのその重要性を、しっかりと認識させる。
  • ほぼ毎時間PCを使い、電子メールを利用する。
  • 電子データのワークシートを配布し、 キー入力をさせながら、タイピングやソフトウェア操作にも慣れさせる。
  • キー入力の苦手な者のため、その時間でワークシートを完結させなくても良い。
  • 重要事項は十分に強調し、繰り返し説明するとともに、生徒にも、重要と思われることは自発的にメモをしておくように指導する。
  • 仲間で相談し知恵を出し合う場面と、自分ひとりで考える場面を明確に区別し、自ら考え解決していく力を意識させる。

ということを実施しています。
 さらには、プロジェクト学習を多く取り入れ、2学期に「アンケート実習」、3学期に「総合実習」という形で、生徒が自ら計画し、自ら課題を見つけて解決していく学習を大切にしています。


 

生徒へのフォロー

 昼休みや放課後、自習時間等にPC室を開放し、課題のつづきや自主学習など、生徒が自発的・積極的に利用できるように配慮しています。また、その際に、いつもの自分の席でなくても、授業時と同じ環境でログオンでき、自分のデータがいつもと同様に得られるような、システム上の工夫もしています。